本記事では、冬のキャンプにあると便利な薪ストーブについて書いています。
体を芯まで温めてくれる薪ストーブは寒い時期のキャンプには必ず持って行きたい道具の1つ。そこで買う前に知っておきたい薪ストーブのポイントや注意点を確認してみましょう。
目次
薪の確保は?
薪ストーブを使う時にみなさんはどうやって薪を手に入れるでしょうか?薪はタダで手に入れば燃料代はかかりませんが、ホームセンターで購入すると1束500~800円くらいするので1晩で2~3束使用すると約1500~2000円くらいかかる計算になります。なのでもし薪を買うのが高いと感じたら無料でもらえるキャンプ場を探したり(「キャンプ場 薪無料」で検索してみましょう)、自宅にあるDIYで余った廃材を使ってみたり、近所で木を選定している人から分けてもらいましょう。ちなみに薪を使う時は「ちゃんと乾燥されている木」を使用すること。切ったばかりの木は水分を多く含んでいて燃えにくいのですぐに薪として使うことは出来ません。太さにもよりますが半年から1年くらい乾燥させてから使うようにしましょう。
薪は材木屋さんで手に入ることも
近年、キャンプの需要が増えてきた中で材木屋さんがキャンプ用の薪を販売しているのをよく見かけるようになりました。材木屋さんで薪を買うメリットは価格がホームセンターと比べて比較的安く購入できるのと、豊富な種類の薪を扱っているところです。薪は種類によって燃え方や燃焼時間が異なるのでその違いなども解説します。
知っておきたい「薪の種類」
薪には大きく分けて2つの種類があります。それは「針葉樹の薪」と「広葉樹の薪」で、この2つの違いは薪ストーブを活用する時に大事な「熾火」に関わってくるので効率よくストーブを使えるように違いを知っておきましょう。
「針葉樹」の薪
薪の種類で一般的によく見るのは針葉樹のスギの薪です(その他はマツ、ヒノキ、ヒバ、モミなど)。
針葉樹の薪の利点
- 火がつきやすい
- 薪を割りやすい
針葉樹の薪の欠点
- 熱量が低い
- 火持ちが悪い(熾火が短い)
この特徴から針葉樹の薪は火がつきやすいので最初の火おこしに向いています。
レアな「広葉樹」の薪
一方であまり見かけないのが広葉樹の薪です(ケヤキ、サクラ、ナラなど)。
広葉樹の薪の利点
- 熱量が高い
- 火持ちが良い(熾火が長い)
広葉樹の欠点
- 火がつきにくい
- 薪割りしにくい
この特徴から広葉樹の薪は火おこし後に追加の薪として使えば燃費の良い熾火として使えます。
つまり、効率の良い薪ストーブの使い方は
最初の火おこしは針葉樹、
継ぎ足しに火持ちの良い広葉樹
という風に2つの薪を交互に使うと効率良く薪ストーブを使えます。もし薪を販売しているのを見かけたら両方の薪を揃えられるように探してみましょう。
熾火とは?
熾火とは、わかりやすく言うと「薪が安定して燃えている状態」のことです。薪は火がつくと赤い色の炎を出してメラメラと燃え、その後に炎が落ち着いて芯の部分が赤くなった状態になります。それが「熾火」です。熾火の状態は木の種類によって違い、広葉樹の薪の方が繊維の密度が高いので長い間熾火状態でいられます。
冬は荷物が増えるので薪ストーブはコンパクトにしたいけど…
薪ストーブは暖をとれるし料理も出来るので冬キャンプでとても役に立ちますが、一方で冬のキャンプは寒さ対策で荷物が多くなってしまいがちなので薪ストーブはコンパクトなものにしたいところです。おすすめは笑’sさんのストーブ👇ですが、初めて薪ストーブを購入する方は値段のハードルがチョット高く感じるかもしれません。
価格はどうだったでしょうか?
「他にも揃える道具があるから…」とか
「やっぱり最初は低価格で様子を見ながら…」な方はこちらも見てみて下さい👇
ホンマ製作所さんは種類も豊富で煙突の延長などの追加オプションもたくさんあります。ホームセンターなどでも置いている場合が多いので現物を確認してみてから購入するのもアリだと思います。
キャプテンスタッグさんもおすすめ👇
上記の2つは価格が安いのですが、収納性が悪いので車のスペースを大きめに占領してしまいます。くわえて薪を持参となると人一人分くらいのスペースになってしまいます。車の収納スペースと相談しながら選んでみて下さい。
ポイント
薪ストーブは「中が見える窓」が付いているものを選ぶことをおすすめします。理由は、ストーブの上で料理する時の火加減を確認したり、薪追加のタイミングを確認できます。あと焚火のように燃える炎をボーっと眺めていられるので最終的には大きな窓が付いている笑’sさんに辿り着くのですが…。笑’sさんのステンレスフォルムカッコいいし、難しいところですね…。
薪ストーブ用テントを選ぼう
薪ストーブをテントの中で使う時に忘れてはいけないのが「煙突」。煙突を出さず使うとテントの中に煙や一酸化炭素が充満してとても危険なので薪ストーブは必ず煙突をテントの外に出して使用しましょう。
煙突用の穴が開いているテントがとても便利👇
ワンポールテントなら収納サイズも小さいので薪ストーブの収納が大きくなってしまっても荷物の積み込み量をカバーしてもらえます。ワンポールテントと薪ストーブの相性は抜群です。
灰を取り出すときは…
薪ストーブの中の燃え終わった灰は溜まったらある程度取り出しますが、灰は「助燃媒体」といって炭酸カリウムを含んでおり新しい薪を追加したときに火がつきやすくなる手助けをしてくれます。なので薪ストーブの灰は次の火がつきやすくなるように全部捨てないで少し残すようにしておくと良いので覚えておきましょう。
火災や一酸化炭素中毒に注意!
意外と知られていない一酸化炭素中毒の危険。どのように危険かを私の経験からお伝えすると、最初にめまいのような感覚におそわれます(船酔いのような感じでお酒で悪酔いしたような感覚にも似ています)。「あれ、おかしいな…」と思って一酸化炭素中毒かもしれないと思い、すぐ外に出てキレイな空気を1時間くらい呼吸したら体調が回復しましたが、これがもし就寝中だったら頭痛や吐き気、呼吸困難などに発展してかなり危険な状態になっていたかもしれません。便利な道具ほど使い方を間違えるととても危険な道具に変わってしまうので寝るときは必ずストーブを消すようにしましょう。テント内の薪ストーブだけでなくガスや焚火でも一酸化炭素は発生するので、充満しているように感じたらすぐにその場を離れたり換気をする対策をとりましょう。
まとめ)
以上をまとめると、
- ストーブを買う前に「薪の確保を考えよう」
- 針葉樹の薪は「燃えやすいが寿命が短い」
- 広葉樹の薪は「燃えづらいが寿命が長い」
- 薪ストーブとワンポールテント「相性は抜群」
- 燃え終わった灰は「全部捨てない」
- テント内では「一酸化炭素中毒」に注意
です。薪ストーブの知識を深めて楽しいキャンプ時間を過ごしてください。
読んでいただいてありがとうございました。