本記事では、キャンプのスパイスラックの作り方について書いています。
結論を先に申し上げると、スパイスラックというよりも…「スパイスケース」になりました。
過去にもスパイスラックを作ったのですが(こちらが過去に作ったスパイスラックの記事👇)
【キャンプDIY】スノピIGTに取り付けられるスパイスラックを作ってみた
作ってみたらかなり大きくなってしまったので実用性に欠けていたかなと感じました。
そしてこちらがリベンジしたスパイスケースの完成形。コンパクト&薄型にこだわったフォルムは手のひらよりちょっと大きいサイズ👇
このスパイスケースを作るきっかけになったのが、まっそーきゃん氏@kyanpudahoiがツイッターで紹介していた「タレビン」でした。マッソーさんありがとうございました。お会いできるときがありましたらプロテインごちそうさせてください…。
それでは作り方を紹介します。
リベンジと書きましたが、正確には「リトライです」。
目次
作り方の流れは?
全体の流れは以下の通り👇
- タレビンの寸法を測る
- 枠を作る(厚み調整・継手)
- 面材を貼る
- 切断&磨き
- オイルフィニッシュ&仕上げ
使う材料は、
です。費用は約3000円くらいです。それでは始めます。
1・タレビンの寸法を測る
こちらが使用するタレビン。100均のセリアで購入(お弁当のコーナーにありました👇)。
タレビンの寸法はH(縦)60mm× W(横)35m ×D(厚み)24mmでした。(サイズは物によって違うかもしれないので購入前に確認してみてください)
したがってスパイスケース枠の内寸は、
- H(縦)65mm
- W(横)220m(6個入)
- D(厚み)23mm
で作ります。(外寸で計算すると間違えやすいので内寸から計算します)
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2・枠を作る
枠の厚み調整
タレビンの厚みは24mmでしたが、それよりも1mm小さい「23mm仕上げ」にします。なぜー1mmかというとタレビンは少し膨らんでいたので若干きつい方が落下防止になると思ったからです。
鉋(かんな)前の状態。段差が1mmくらいあるのを整えます👇
鉋をかけた後。キレイに整いました👇
注意ポイント
厚み方向はマスキングテープなどでを使って向きがわかるようにしておくと便利です。
私が使っている鉋は引いて削る日本タイプですが、押して削る西洋タイプの鉋もあります。西洋タイプは替え刃式なのでケアが簡単なのがメリットです。錆が気になったり研磨するのが面倒に感じる方はこちらが良いと思います。値段が気になる方はチェックしてみてください👇
手のひらサイズのミニ鉋は細かい造作をするときにあると便利です。とくに面取りやちょっとした段違いを削る時などは小さい鉋のほうが軽いので手が疲れにくいです👇
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枠の継手加工
次に、面材を貼るときに枠が動かないように継手加工します。作り方は木の8か所を半分ほど切り欠いて重ねます。無理やり入れようとすると割れますし、スキマがあるとぐらつきや見栄えが悪くなってしまうので気をつけましょう。👇
一度でピッタリ切なろうとしないで、最初はきつめにしてから少しずつ広げてみましょう。
作ったらタレビンを入れてみてサイズ感などを確認します👇
前後左右がわかるように面材を貼り終わるまでマーキングしておきましょう👇
ちなみに細かい場所にはレザーソーを使ってます。切れ味が鋭くバリが出ないので細かい造作に重宝しています。替え刃式なのも便利なところ👇
こちらは導突タイプ。導突とは胴付き鋸のことで、刃の付け根から先端まで背中に「背金」と呼ばれる補強がされているので切っていても刃がブレにくく精密な仕上げができます。切れ味も抜群で今回使用しているウォールナットや紫檀のような硬い木でもストレスを感じることなくスイスイ切れます。
~lanterntalk~





継続は力なり。
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3・面材を貼る
枠に面材を貼ります。今回使うのは紫檀と呼ばれる木材です。紫檀は「銘木」と呼ばれていて高級家具にもよく使用されています。一般にはなかなか手に入れることが難しかったのですが最近ではヤフオクなどで手に入れることができるようになりました。
こちらが今回使用する紫紫檀で厚みは5mm。木目がキレイなものが手に入りました。仕上がりの美しさは後ほど👇
面材の大きさは枠よりも大きければ◎。大きすぎると切断の時に邪魔なのである程度サイズを合わせておきましょう。
接着は木工用ボンドを使用。ボンドを塗りすぎると脇からあふれて見栄えが悪く、拭き取るのにも時間がかかってしまうのでほどほどに塗りましょう。しかし、ボンドが足らないと剥がれてしまうのでちょうど良い塗り加減がとても大事(手で押してみてスキマからうっすらボンドが出てくるくらいが◎)。
塗り終わったらクランプで圧着します(スパイスケースが痛まないように&広範囲に圧がかかるように板を挟んで圧着します)。クランプがない場合は箱買いしたペットボトルや30kgのお米などなるべく重いものを乗せてみましょう。画像のように脇からボンドが溢れてきたら◎👇
あとは周囲の白いボンドが透明になるまで待ちましょう。。。
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4・切断&磨き
接着が終わったら周りを切断します。軽量化とビスの深さなどを考慮して上部は10mm、横と下部は20mmまで枠の幅を縮小しました👇
中央のカットは切り口を磨いて調整できないため直接仕上がりに影響するのと、タレビンの見える角度が違ってくるので慎重に切断しましょう。木材をガイドの代わりにして直線に切れるようにしています👇
鋸をガイドにした板に沿ってゆっくり切り進めます👇
キレイに切れました。レザーソーは鋸刃の厚みが0.3mmと超薄刃なので切りシロが少なく木目も違和感なく仕上がります。
次に四方の角を丸めてから全体の角を面取りして、さらに全体を120→180→320番の順番でペーパー仕上げします👇
関連
ペーパー仕上げは素手だと直線のラインが歪むのでペーパー用の道具を使ったほうがキレイに仕上がります👇

私がいろいろ使った結果、おすすめは一番右のグリップがついているタイプ。面も広くて安定するし、グリップがついていると疲れにくく研磨面に力が均等に伝わります。細かい作業が続く研磨作業は道具選びがけっこう重要です。100均でも似たようなものがありますが、安物を使ってストレスをためるくらいならこちらのハンドサンダーを選ぶべきです。最近はホームセンターよりもネットの方が安く手に入ることが多いので、購入を検討している方はホームセンターに行く前に値段を比べておきましょう👇
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5・金具取付と仕上げのオイルフィニッシュ
金具の取付
3つの金具(蝶番・止め金具・鬼目ナット)を取り付けます。気をつけるところは、ビスの打ち直しは穴が緩んで金具がズレる可能性があることと、金具が斜めになるとカッコ悪いので気をつけましょう。
まず蝶番👇
次に止金具👇
最後にケース下部に鬼目ナットを取り付けます。こちらが鬼目ナット👇
これを9mmの下穴を開けて六角で埋め込みます👇
鬼目ナットは覚えておくと重宝します。別記事の「【キャンプDIY】スノピIGTの「連結テーブル」を作ってみた。」にも使い方を詳しく紹介しているので参考にしてみてください。
この鬼目ナットは何に使うの?
オイルフィニッシュ
最後の仕上げは全体にオイルを塗るオイルフィニッシュをします。オイルフィニッシュの作業は木目の美しさを際立たせてくれるので作業がとても楽しいです。
オイルの種類は様々ですが、今回のスパイスケースは食べ物に近いということで食用のグレープシードオイルを使います。理由は、
- 体に入っても大丈夫
- 家にあったから
- 安い
の3つです。グレープシードオイルの他にも亜麻仁油でも◎。そのほかの家具関係はワトコオイルをよく使用します👇
蜜蝋ワックスはワトコオイルほど油膜は強くないですが、臭いも少なく自然な木目の風合いが出ます。👇スパイスケースのような小物なら200gあれば◎。
オイルを全体に塗り、ある程度(10分くらい)経過した後に余分なオイルを乾いたタオルでふき取ります。
そして完成。作業時間は約5時間です。
お疲れ様でした。
作ってみた感想は?
フタがぐらつく
使ってみたらフタがグラグラしました。そのグラつきを無くすために、対策として板を取り付けました👇
この板は幅が狭いとぐらつき防止にならないので少しきつめ(フタが閉まる寸前に少し引っかかる程度)に取り付けました。そして頭が出過ぎるとフタに引っかかるのでギリギリの調整が難しかった。反対の丁番側にもつけたかったのですが板を入れるスペースがなかったので諦めました。
これを作ろうと考えている方は、両サイドに板を入れるスペースを計算して内寸を決めると良いと思います。(230mmくらい)
面材が膨らむ
面材が反っていたので膨らんでしまいました。中に補強を一本入れていれば良かったのですが、中の容量を優先しぎたのが失敗でした。
フタと容器とで厚みが違うのでカッコ悪いです(横着しなければよかった。。。)
精度を上げるならやっぱり工具が必要
細かいところを見てみると…👇
スキマが目立ちます。やはり手作業で精度を上げるのは難しいです。
こういった細かい作業は切断が0.5mmでも狂うとキレイに仕上がりません。なのでスライド丸鋸のような工具があれば作業がキレイ&簡単になってたなぁと感じました。
スライド丸鋸は「まとめ切り」の他にも「留め加工(斜め切り)」もできるので便利です(昔と比べてだいぶ安くなったなぁ)👇
~ lanterntalk~





スライド丸鋸の他にもこれがあると便利👇
クランプ(木を固定できる)が付いているのも👇
ポイント
ちょっとした工具でも仕上がりの精度がアップするので、気になるものがあったらいろいろチェックしてみましょう。
最後に。。。
作っていて「丸型タレビンのスパイスケースも作ってみようかなぁ…」といろいろ構想してました。出来上がったらまたブログで作り方を解説します。
以上でスパイスケースの作り方の解説を終了します。最後までお読みいただきありがとうございました。
お疲れ様でした。