本記事はアロマオイルケースを制作する内容となっています。
先に完成したアロマオイルケースをご覧になりたい方はこちら(動画の序盤ではオイルフィニッシュをしています)👇
目次
アロマオイルケースに使用する銘木は?
アロマオイルケースは過去に3回ほど制作していますが今回は希少銘木「サペリ」を使ったアロマオイルケースを制作してみます。
参考
サペリとは、別名「サペリマホガニー」とも呼ばれ世界的に有名な銘木として知られているマホガニーの代用材として用いられてきました。そして近年ではマホガニーの輸入規制が強まり、サペリの需要が高まっています。今回のアロマオイルケースはこのサペリの材を中心に制作を進めてみます。
製材する
まずは荒材で手に入れたサペリをキレイな状態に製材します。
荒材といってもプレーナー加工(表面がある程度キレイな状態になっている)しているので助かっています👇
まず枠材の幅を鉋で75mmに仕上げていきます。高級銘木は加工性も良いので鉋作業が楽しい👇
次に3枚ある枠板の幅を均一にするため、重ねた状態で鉋をかけて仕上げます👇
次に、枠材と面材をハンドペーパーで60~1500番まで順に研磨していきます👇
手工具は工程まで2~3時間かかります。(電動工具を使えば一時間もかからないかなぁ)👇
枠を留め加工する
次に、鉋を使って枠材の両端を留め加工していきます。留め加工には専用の自家製治具を使用。この治具の精度が高くてとても驚いています👇
接着をする
留め加工した枠材同士(2か所)を接着します👇
参考
枠の小さいスパイスボックスではあまり活躍できなかった「コーナークランプ」ですが、今回のアロマオイルケースではとても助かっています。買っといてよかったなぁ👇
次に、接着した枠同士をさらに合体して接着。このときはコーナークランプのほかにバークランプを使って歪みを補正しながら接着します👇
次に、枠材と面材を接着します。間違っても剥離が起きないように入念にボンドを塗布しましょう👇
少しもったいない気もしますが、デロンデロンにはみ出るくらい塗りましょう👇
関連
ちなみに私が使用している木工用ボンドは「フランクリンタイトボンド・アルティメット」です。木工用ボンドはいろいろ試しましたが私はフランクリンタイトボンドと相性が良いです👇
ボンドはたくさん使うのでこちらのサイズがおすすめ👇
2本だと値段が上がるのはなぜ?(こちらはおすすめしません👇)
ガロンで買えば半額以下に👇
参考
ちなみにボンドについていろいろ考察した記事「木工用ボンド(コニシ・ゴリラ・フランクリン)を細かく比較して一位を決定!」もあるので良かったら覗いてみてください。
再び研磨作業
次にボンドで接着したケース全体を磨いていきます。
大きくはみ出した箇所は1~2mm残して手鋸で切断。あとはハンドペーパーで平らになるまでひたすら研磨します👇
研磨が終わったアロマオイルケース。留め加工もキレイに仕上がりました👇
曲線を入れる
次にアロマオイルケースに反り鉋を使って曲線を入れていきます。
削りすぎないようにマスキングテープで枠の位置がわかるように印をつけてから削っていきます👇
曲線を入れたら削った箇所をハンドペーパーで120~1500番までを使って丁寧に磨いていきます👇
フタの切断をする
次に本体とフタを切断する箇所にマスキングテープでの上から印をつけて切断します👇
切断したアロマオイルケースがこちら👇
ケースの内側をキレイにする
次に内側のはみ出たボンドをキレイに取り除きます。とても地味な作業ですが周りを傷つけないように👇
ボンドを取り除いたらペーパーで磨きます👇
金具の加工をする
次に蝶番用の溝を鑿(のみ)で刻んでいきます👇
蝶番をビス止めする時は強くねじ込まないように手締めドライバーを使います👇
ビスの頭と枠が水平になれば◎👇
取り付けが終わったらフタを開閉して具合を確認します👇
次にサポートヒンジを取り付けます。
このサポートヒンジには取説がなかったので「なんとなくここらへんかなぁ」で位置決めをしました👇
位置の目安としては
- 固定するビスは上下とも位置を同じで留める(今回は奥の枠から36mmの位置でビスを打ちました)。
- ヒンジが伸びきったとき・折りたたんだときに枠にぶつからないようにする
の2点に注意して取り付けました。
次にボックスラッチを取り付けます。まずマスキングテープでアロマオイルケースのセンターに印をつけます。
このボックスラッチは釘で固定するタイプなので通常は下穴をあけない場合が多いですが、今回は木の際(きわ)に取り付けするので無理に釘を打つと木が割れる可能性があります。なので1.2mmのキリで下穴を軽くあけてから釘を打ちます👇
ここで仕様変更をすることに…
今回はアロマオイルケースに脚金物を取り付けようと思い購入してみましたが、実物を見てみると予想以上に大きかったです。
こちらが今回購入してみた脚金物。ネットの商品説明欄に書いてある寸法である程度イメージしていましたが、手に取ってみたら予想より大きかった👇
仮で取り付けしてみたらこんな感じに👇
ん~悪くはないんだけど…。もともと木目の美しさを強調したい意向があったので金物はなるべく小さく見せたいんだよなぁ…。
ん~...。
アロマオイルケースの専用台座を作る
けっこう悩みましたが、アロマオイルケースに脚金物を取り付けるのはやめて「専用台座」に脚金物を取り付けることにしました。「え、アロマオイルケースに脚をつければ完成じゃん…。」って思うかもしれませんが私としてはどうしてもアロマオイルケース本体に金物をつけたくなかったのです。おるぁ~~~っ!
ということでアロマオイルケース同様に材料を研磨するところから始めます。台座を作ることで制作時間は伸びましたが…妥協しないっ!
台座の角は留め加工した四方の枠材と面材を同時に接着するというかなり難易度の高い方法にしました。通常のケースのように枠を接着してから面材を貼ったり突きつけの方法もありましたがケースを先に作ってしまったこともあり、さらにケースが留め加工なのに台座が突きつけだとカッコ悪いと感じたので。
留め加工も手工具だし面材はケースのサイズに合わせて切断したので対角が出ていません。おそらく100%上手くいかないのでスキマ対策に面材を浮かして接着します。このように枠を組んだ状態で面材の下に木っ端を敷きながらクランプで固定します👇
予想通り留めのところにスキマが出てきたのでクランプで抑え込みながら接着。スキマにはボンドを流し込んでおきます。
クランプ固定を何度も失敗してたらこんな姿勢で台座を保定することになってしまいました👇
ボンドが乾いたら台座の底の部分を鉋がけしていきます👇
台座には脚金物を取り付けるので完全な水平で仕上げる必要があります👇
さらにこのままではただのお盆になってしまうので、なにか工夫をした方が良さそうです👇
しかもアロマオイルケースを収納しようと思ったら0.5mmくらい狭かったので台座の内側を少し削ることになりました👇
台座を全体的に磨いたら側板の側面を反り鉋で削っていきます👇
脚金物を取り付けたら最後に台座の内側に緩衝材を入れますが…。
サイズが20mm小さかったので大きいサイズを買いに行ってきますっ💦
加工がすべて終わったら最後にオイルフィニッシュします。
今回は食料品ではないので全体を蜜蠟ワックスのみで仕上げます👇
完成したアロマオイルケースと専用台座は?
こちらが完成したアロマオイルケースと専用台座です。動画ではオイルフィニッシュしている状態から完成までを収録しています👇
作り終わった感想は?
今までは一台の制作に複数の銘木を組み合わせて色や質の違いを楽しんでいましたが、今回はサペリの一種類に絞りました。銘木を一種類で統一すると全体の色のバランスがよく落ち着いた雰囲気になってとても良かったです。さらに木目の流れ方なども把握しやすかったのでクオリティの向上にもつながった気がします。そして何と言ってもリボン杢の美しいこと…。オイルフィニッシュしている途中で見惚れてしまいました。加工性も良く、材の暴れ(反り)なども少なく、仕上がりで放つ光沢。まさに銘木中の銘木。また作りたいなぁ…。
まとめ)アロマオイルケースの制作(4台目)。いろいろ悩んで台座を作ることにしました
以上でアロマオイルケースと専用台座の制作を終了します。
隠しごとは苦手なので正直に白状しますが、台座を仕上げる最後の最後でハンドペーパー用の道具を台座の裏側に落として少し凹みました。なので価値としては台座は0にする予定です。
道具を落とした時はまさに「料理を持って行く途中でお盆をひっくり返したような気分」でぢた。。。
制作中は疫病が落ち着いた影響もあってか、本業のサラリーマン仕事が忙しく製作が1か月以上遅れてしまいました。が!焦らず丁寧な仕事を続けていこうと思います。
潜行密用は愚のごとく魯のごとし。
最後にお肉が好きな方に宣伝だけさせてください💦
私は和歌山県のブランド牛、「熊野牛」をお肉の好きな方に試してもらいたいのですが、最初に言っておきます。値段が高いです。。。
ちなみに私が特別な日に注文する「焼き肉懐石~極~」はグラム単価で約2600円です(かなりお高い!)。一般的なスーパーで売っている国産牛は600円前後なので4倍以上の価値になってます。
しかし、「焼き肉懐石~極~」には一般市場には出回らないミスジ・カイノミなどの希少部位と、ヒレ・サーロインの高級部位がまとめて入っており、しかも高級ブランド牛の希少部位となれば味も格別。さらに扱いが難しい牛肉のユッケを販売しているのも品質の高さを裏付けています。
控えめに言っても価格に劣らない味を提供してくれる熊野牛はかなりスゴイです。
とにかく知ってもらいたい熊野牛の凄さは、「圧倒的な鮮度とブランド牛ならではの旨み」です。注文を受けてからカットした肉はすぐに急速冷凍されるので旨味を閉じ込めたまま食卓に届きます。
そして自宅用の他にもお祝いや贈答品、お中元やお歳暮でにもおすすめです。
記事を読んでいただいた方にぜひこの旨味を知ってもらいたいので、興味のある方は覗いてみてください👇
最後まで読んでいただいてありがとうございました。