「ナエマの丘」

2021年を振り返って

オアフ島の朝の海辺

もともと根暗で昔の失敗を何十年も引きずってるクソみたいな私ですが、年末なので人の目を気にせず思ったことを綴ってみます。もちろん内容はくそネガティブです。

 

まず借金がようやく100万円をきった。5年くらい前に300万円近くの借金を突きつけられたときの人生ド底辺のメンタルはいまでもよく覚えている。うんざりだ。

もともと金を借りるのが苦手だったのでとにかく必死で返済に向かった。毎日100円単位で節約を心がけた。とにかく早く返したかった。借金を肩代わりしたあの日からここまではあっという間で詳しいことは忘れたがなんとか生きてる。ドロ沼の30代後半戦だった。クソみたいな人生。クソみたいな積み上げ。

順調にいけば完済まであと2年。借金は後ろめたい感じがしてならない。堂々と生きたかった。

結婚とは他人だった者同士が協力しながらの生活。様々な思いやりと妥協が求められる。しかしコンビニや外食などあらゆる節約で躍起になっている極限状態の横で羽振りの良い振る舞いをしているのを見ると私の心にスキマができる感覚に陥った。早く借金を返して自由に振舞いたい考えと今を楽しむことを中心にお金を浪費する考えには現実的にかなりの相違というか隔たりがあった。これが埋まることはなくその中で生活を続けるにはかなり辛かった。

どちらが正しいかなんて知りたいわけじゃない。パートナーって同じ感覚を養うことや、同じ方向を見るのは大事だなぁってことを学んだ。

 

クソみたいな30代だった。クソすぎる。利息やそれまでの浪費を含むと500万円くらい溶かした計算になる。

500万円あれば住宅ローンも終わっていた。インフラ最悪の現住所から転居できた。娘のクラシックバレエを続けることもできた。クソすぎる。

娘がクラシックバレエを始めて身体表現美の素晴らしさを知った。あの美的感覚に触れることができてとても幸せだった。今でもYouTubeでクラシックバレエやコンテンポラリーダンスの動画を見て感動して夜な夜な泣いたりしている。

一度、知り合いをバレエの公演に連れて行ったときに「男性の股間のふくらみが気になってしょうがなかった」と言って笑っていた奴がいたが、もしその時私の手にショットガンを持っていたら彼の頭を吹き飛ばしていたと思う。

ド底辺の環境にはド底辺の連中が集まるんだなと実感した。そもそも私がド底辺のクソ野郎に間違いないのだから。まるでクソに群がるハエのような構図だ。

 

しかしド底辺に落ちたからブログや銘木制作を始められた。素晴らしい出会いもあった。

なんとか抜け出したいとクソなりに歯を食いしばって頑張ってきた。今でもその気持ちは変わらず這い上がるために全力で生きている。

 

先月、久しぶりに美術館に足を運んだ。私がこの世で唯一気持ちを落とし込める場所。一人になれる場所。アートを通して作者や作品と対話ができるこの上ない至福の時間。この時間がずっと続いたらいいのになぁ…なんて思いながら館内を巡る。

大好きな常設展示作品から目を離すときは最愛の恋人との別れを惜しむような心持になる。半泣きしている。心が震えている。何かが消化され何かを突きつけられる。

 

美術館を出ると現実に戻される。お金を稼ぐためだけのルーティーン。浪費するためだけのルーティーン。家と会社を往復するだけのルーティーン。ひたすら我慢のルーティーン。私の目の前で起こっている欲求の充足は浪費することだけに重点を置かれている。そのことに危機感を感じている。

 

私は一方的な浪費よりも「循環」に重きを置くようになってきた。

 

当たり前のようににゴミ箱に入れられるゴミたち。ゴミのない自然の世界と比べるととても不思議だ。

ごみをよく見てみると人の欲の塊のようだ。利便性を加速させるために作られたパッケージ。食事にゴミがつかないように被せられたラップの寿命はとても短くあっけなく捨てられる。食べ残され排水溝に吸い込ませる残飯、使い終わった道具たち。

人の「面倒くさい・楽がしたい」考えが止まることはないんだなぁ。

掘りだしたものを形を変えて使う。そして焼却する。

育てたものを形を変えて使う。そして土に返す。海に返す。

 

魂の燃焼を感じたい。人生の残り時間を逆算する度にその気持ちが強くなっていく。

来年はどうしたいかなんて考えていない。毎日を全力で生きている。目標に向かっている。ナエマの丘へ向かっている。もう後悔したくない。目標が達成できることはなさそうだが目標に向かって進んでいる姿でいたい。その姿で死ぬのが今描いている一番の理想だから。

 

来年は40を迎える。今まで本当にクソみたいな人生だった。小さいころからいろんな人を不快にさせて迷惑をかけ続けてきた。その自分に気づいたころには借金まみれのクズ野郎だった。

ただそんな私にも素晴らしい出会いがあった。あとはそれを大事にしたい。娘のことと、それと。

 

 

 

  • この記事を書いた人

ケラ

とくに何もない人。何かが人より秀でているとか自慢できるスキルがあるとか羨ましがるキャリアがあるとかが何もない人。時折キャンプに行ってます。料理を作るのが好きですが食べるのはあまり興味ない。

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