「ナエマの丘」

眠れない夜に考えていたこと

2022年8月8日

オアフ島の朝の海辺

8月8日。

1時46分、目が覚める。

3時02分、寝つけないのでこの記事を書くことにする。20代の頃は何があっても快眠できたが最近はこういう日が多くなった。

 

原因は昨日、義理の娘(戸籍は入っていないので立場上は同居人になる)の借金100万円を立て替えたことだろう。

今月末に同棲を始めるとのことで「借金をしていることを恋人に打ち明けなければならない」と相談してきたことを妻越しに聞かされた。借金の原因は以前に付き合っていた別の恋人との関係で作って1年近く返済できずに抱えていたらしいが詳しいことは知らない。借金を立て替えた私の心情としては門出のときに重荷があっては不便だろうと感じたのと、若人が自由に羽ばたけない苦しさを見殺しにするのもどうかと思った。そして両親が2人健在にも関わらず両方とも何もしないクソっぷりにヘドが出るというか反骨精神のようなものが湧いてきたのも感じた。

「頑張れよ」の一言で聞き流すこともできた。

そうしていたらどうなったか。今まで通り自分の借金だけを返し続ける。完済したら肩の荷が降りる。起業するための事業計画を進められる。自分へのご褒美にバイクを買える。若者が苦しんでいるのを横目で見ながら。

そもそも本人が作った借金なのだから自身で解決するべきだったかもしれない。その通りだ。大きなお世話だったかもしれないし、若い時の苦労は買ってもせよと言うし。借金を知ったことで恋人との仲の真価を知れたかもしれない。

今回の立て替えは若人のためではなく私自身のために行った。娘が苦しんでいるのに何もしないクソの大人たちと自分を分別する為に。

しかし味方によってはさほど大きな額ではないが、ここまでメンタルに効いているのはおそらく100万という「数字」が原因と思われる。「また100万かよ…」って思った。

 

 

結婚とは修行なのだとつくづく実感する。凝り固まった思考をことごとく破壊していく。私にとって自己破壊が結婚のメインテーマなのかもしれない。

 

私が初めて読んだ小説はクリスチャンである遠藤周作の「おバカさん」という小説だった。その本は子供の頃に住んでいた古くて狭い実家のリビングに設置されたテレビ台の棚の隅に聖書と並んで2冊だけ置いてあった。聖書が置いてあった理由は母がお嬢様学校だったらしくキリスト教の教養も学んでいたとのことだった。家族に読書家はいなかったのでその2つの本は珍しそうで寂しそうだった。ので手に取ったのかもしれない。それ以来、小説が好きになり遠藤周作の書いた作品はほぼ読んだ。そして洗礼こそしていないがキリスト教の宗教観念は自然と定着していた。

私の浅い知識でキリスト教では他愛を尊び不正を重罪としているのが影響してか、私は詐欺・横領・窃盗などの行為をとても嫌うようになっていた。発展途上国で貧困に苦しむ人が生き残るためにとる手段のそれとは違うが、生きていくうえで身につける知識や経験は自他のより良い改善や発展のために使われるべきであって、誰かを欺いたり落としたり自身の欲求を満たすことだけに利用するのは間違っていると考えているのでそのような行為を見ているととても苦しくなる。

 

その行為が目の前で行われるのを黙って見なければいけないと諦めたときに私の感情は破綻し内心での結婚生活は破綻した。

それが終わり借金が100万あると聞かされたときにまた破綻した。そのとき立て替えた理由は借金を抱えさせておくのはかわいそうとのシンプルな理由からだが、お金を渡したときに自身の中でけじめのようなものをつけた気がした。

 

一度は話し合ったものの現状を維持するたった一つの理由は娘に不憫な思いをさせたくないと考えたからだ。両親が別離すると子供はもれなく苦しむ。なるべく苦しませたくない。とてもシンプルだ。大人の都合で子供が苦しむ構図は石を投げれば当たるくらい世の中に出回っている。

一つのけじめとして今ある借金を完済したときにもう一度心境の確認をしたいと思っていた。内心としては早く終わらせたく爪に火を点す思いで節約し、分刻みで時間を無駄にせず副業をしていた。

それから4年程経ち借金の底が見え始めたときに今回の100万。借金の金額は4年前にリセットされた。

不思議なのは怒りがないことだ。おそらく今回は自身で決断したことであり自己犠牲の精神があるからかもしれない。あるいは疲れただけなのかもしれない。

疲れた。本当に疲れた。

 

義理の娘にはいろいろ辛い思いをさせた。たくさん気を遣わせたしみっともない夫婦の口論を何度も見せた。今回の100万はその贖罪だと思うことにする。

 

しかしナエマの丘は遠のいた気がしない。不思議だ。

もしかしたらナエマの丘とは過去の清算をする道なのかもしれない。

マジでクソです。疲れた。

 

 

 

 

  • この記事を書いた人

ケラ

とくに何もない人。何かが人より秀でているとか自慢できるスキルがあるとか羨ましがるキャリアがあるとかが何もない人。時折キャンプに行ってます。料理を作るのが好きです。

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