「ナエマの丘」

海の底

2022年8月23日

オアフ島の朝の海辺

また寝れない。

 

 

昨日、知人の訃報に接した。

夫と小さい子供を残して先立つのは辛かっただろうと感情移入する。私よりも若いものの死を考えると苦痛を感じる。

 

私はまだ生きているが「生き残っている」とも感じる。生き残ってしまっている。

 

力が出ない。書かなければいけない記事が溜まっている。簿記の日課が蓄積されていく。注文を受けたスパイスボックスの進捗状況が悪い。

貯蓄0円。限度額の上限まで届いた借金。金額が頭をよぎるたびに萎える。今まで通り頑張ればいいのに力が出ない。

3年間、全力疾走した。

まだ3年、まだ頑張れるはずなのに急にどこかでブレーキがかかった。

力が出ない。

 

 

ふとダイビングをしていた頃を思い出した。

光の届かない海底まで潜ったことがあった。

薄暗い世界。酸素ボンベの呼吸音以外は無音だった。

はるか遠くにある海面をみたとき、世界を遮蔽(しゃへい)したように見えた。大きな水槽の中。大地よりも大きな。

眼下には淡く朧げな砂地、その先にはただ闇が広がっていた。

無音。呼吸音。無音。

闇の中に消えていくダイバーたちを追いかけず、私はひとり海底に仰向けになって寝てみた。

広がる闇。酸素ボンベから吐き出された泡が上って消えていく。

とても静かな闇。

なんとなくあの場所に行きたいと思った。

疲れた。考え事から解放されて楽になりたい。

 

判断をせず責任を持ちたがらない人達は世の中に一定数いる。知ってはいるが代わりに考え責任を全うし決断した行動に土壇場で反対されることにこれほど意欲が削がれるとは知らなかった。

マジでしんどい。

言われたことだけやるリーマン。その選択もあったが、もうしない。

頑張るしかないか。

同僚に風俗の事ばかり考えている人がいる。タバコを飲む人やお酒を好む人、欲に溺れる姿。ストレスが多く寂寥な世界ではほどよく逃げ道を作っておくのが賢い方法なのだと周りを見て思う。ただ私の場合は逃げたところで壁が消えるわけでもないし寂しさが解消されるわけでもないし現実から永遠に逃れられるわけでもないので、最初から自身を壊していくつもりで進んでいこうと。そう決めたのだ、いつからか。

 

 

トラックドライバーの仕事は苦手だが長距離運転で出会う景色にはありがたい感動を頂いている。私のような引きこもりはこの仕事にでも就かなければ出会わなかった感動だ。

こちらは先月訪れた青森県にある陸奥湾からの夕日。この日の波はとても穏やかでゆっくり沈む夕日はとても綺麗だった。

陸奥湾の夕日

私は1人でこの景色を見ていましたが、このような感動を一緒に共有できる人がいるならばきっと人生の幸福度についてなんらかしらのアドバイスができる人だと思います。

 

陸奥湾の夕日 3

 

なんとなく夕日を見ながら走ってみたいと思い、海沿いを走ってみました。

陸奥湾の夕日 2

 

折り返し地点で立ち寄った神社。ランニングで体力も上がりこのようなご縁もいただけるようになった。

陸奥湾の近くにあった神社

 

翌日、帰り道に立ち寄った道の駅に併設されている美術館のオブジェ。

アートの熱量を感じるたびにとても苦しくなります。

美術館のオブジェ

 

ちなみに今は仕事で新潟県に来ており、さきほど温泉に入ってきた。トラックは大きくて邪魔なので温泉の駐車場には止められず断念することが多かったが、ランニングを始めてからは2~3kmくらいの距離であれば邪魔にならないところに駐車をして温泉まで走っていく、そんな機会も増えた。

 

 

 

辛いときは人に助けられ、生かされていると実感する。

着生という言葉を授かった。子供の頃からネイチャードキュメンタリーをよく見ていた。もののけ姫のシシ神さまの森に住みたいといつも思っていた。シダ植物が好きで庭をコケだらけにしたかったが断念した。

私も着生に携わりたいと考えるようになったときに偶然声をかけていただいたので制作してみることにした。

こちらが着生用の板として使うウォールナット。もともとこの板は樹洞に一目ぼれしたものの使い道が見つからず仕方なく観賞用にしていた。

うまく着生ができるものだろうか…👇

変わった形のウォールナット

 

ただの板では面白くないのでちょっとした趣向を加えてみることにした👇

着生用の板の付属品

 

こちらが完成した着生用の板👇

着生用の板

 

裏面には壁掛け用にフックをつけてみたが、磨いていないので荒材感がハンパない。これはこれで趣があるというのは都合の良い解釈かもしれないが👇

着生用の板 2

 

 

誰かを想って制作するのは大事なことだと改めて実感する。最近は金銭面のことが頭から離れず苦しかった。

辛いときは人に助けられ、生かされていると実感する。

私は引きずる性分なのでしばらくメンタルはアンダーグラウンドな高度を保つと思われますが、今日のことを思い出してまた明日から生き続けることにします。

 

 

 

 

  • この記事を書いた人

ケラ

とくに何もない人。何かが人より秀でているとか自慢できるスキルがあるとか羨ましがるキャリアがあるとかが何もない人。時折キャンプに行ってます。料理を作るのが好きです。

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