雑記

がん検査にひっかかり再検査

2022年11月3日

オアフ島の朝の海辺

毎年10月にする健康診断で大腸がんの検査にひっかかり再検査の通知が来た。その報告を受けたとき「やっと楽になれる」と感じ少し嬉しかった気持ちがとても衝撃的だった。

まるで早く死にたかったようではないか。以前はそんなことを毎日考えてはいたが最近は微塵もなかっただけに自身でとても驚いた。

ガンが確定したらまずがん保険に入っていたのでその一時金で借金を速攻で返済。完済できなかったら治療費も借金の返済に回してとにかく早く終わらせたい、早く楽になりたい、その皮算用ばかりしてしまった。借金がとにかく苦手だ。病気なんてどうでもいい、死ぬことなんてどうでもいい、借金をしている状態にマジで疲れた。とにかく疲れた。ずーっと崖っぷちな状態、返しても返しても減らない。マジで疲れた。

ガンと聞いてこの疲れや悩みから解放されると、ふと思ったのかもしれない。窮屈な状態から解放されるような心持になったのは確かだ。トンネルの出口が見えたような。

 

あとはがむしゃらに走ってきたので疲れが溜まっていたのか。

最近はつまらないことですぐキレるようになった。リフォームで収納量が3倍近くなったキッチンの引き出しの中がもので溢れているのをみてキレた。「どんなに収納を増やしても速攻で満杯になるんだな…。」とつぶやく。引き出しが重い。。。キレる。中身をキッチンの床にばらまき踏みつけて蹴っ飛ばした。その中に瓶が入っていたので冷静になった頃に足の裏が痛くなった。ふたたび散乱したものを有用不要で分けて引き出しに戻した。

空虚だ。何もかもが儚い。自身のやっている事の虚しさが押し寄せてくる。無力さと非力さと。

こんなことが家で一人になったときによく起こった。

 

世の中は一人では上手くいかないし他人は思い通りには動かない。自分の気持ちは伝わらないし他人の気持ちを完全には理解できない。みんなそれぞれ事情があるし毎回帳尻を合わせるなんて不可能だ。それらを生きていくうちに学び克服しバランスをとっていく。それが今ならできるはず、できているはずなのに一人きりになったときになぜかキレる。笑って流せるときもある。ピンチをチャンスに変えられる時もある。キレた後の自分がとても情けない。

 

40になった。こんな大人になる予定ではなかった。マジでクソです。

娘の愚痴を満面の笑みで聞きながらサラサラ髪で俳優のようなツヤツヤ肌で幸せいっぱいの家庭を守っていたかったが。あらゆる節約をして1000円でも多く追加返済をしようと必死になっている自身の姿。マジでクソです。

 

過去に執着しすぎている。掲示板の張り紙だったら秒で破り捨てる。

 

許すという行為が私にとってとても難題なのはわかっている。毎日考えている。毎日向かい合っているが表面ではなく心を刷新しなければまったく意味がない。心を入れ替えるのはとても難しい。

 

 

ルオーの絵が欲しい。ルオーの絵は私の心を溶かしてくれる。ヤフオクで売っているが高くて買えない。カラープリントされた絵は持っているがやはり本物が欲しい。熱量が違う。熱量の確認がしたい。五感を通してお互いの熱量を確認したいんだと思う。

そんなときはマティスのリトグラフを眺める。線の一本一本を目で追いながら熱量を感じている。そのときのマティスの熱量を。

 

 

 

 

  • この記事を書いた人

ケラ

とくに何もない人。何かが人より秀でているとか自慢できるスキルがあるとか羨ましがるキャリアがあるとかが何もない人。時折キャンプに行ってます。料理を作るのが好きです。

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